マメナシは環境省のレッドリストでは絶滅危惧ⅠB類、愛知県のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠA類と評価されている。
マメナシは、日本、朝鮮半島中部、中国大陸中南部、ベトナムに隔離的に分布するバラ科の小高木で、高さ8~10mになり、4月上旬に白色の栽培ナシに似てやや小さい花を咲かせる。葉は花と同時に展開し、長さ4~9cm、幅3~6cm、辺縁の鋸歯は栽培ナシと異なり鈍頭で先端が芒状にならない。果実は晩秋に熟し、直径約1cmである。日本での分布は愛知県と三重県に限られており、愛知県では主として名古屋市東部から犬山市にかけての湧水のあるため池周辺などに生育しているが、現存する個体は全部合わせても200程度にすぎない。