四季の旅人写真館

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鈴川の富士塚 浅間神社

鈴川の富士塚 浅間神社
撮影地:静岡県富士市鈴川

 

LUMIX GX7MK3・LUMIX G VARIO 12-32 mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.

 

浅間神社

静岡県富士市鈴川にある富士講の遺跡が鈴川の富士塚
富士塚は、江戸時代に隆盛した富士講で、富士山を登拝する代わりに築かれた築山。江戸や名古屋など、富士山から離れた地に築かれたものが大半で、鈴川の富士塚静岡県で現存する唯一とされる富士塚
「富士山登山ルート3776」の出発点にもなっています。



本来の富士塚は、富士登山ができない人のためのものでしたが、鈴川の富士塚は、富士登拝前に海岸で精進潔斎(しょうじんけっさい)をした際に、海岸の玉石を運んで築いたものです。
つまりは富士塚を起点として、海抜0mから富士山頂を目指したもの。
発掘調査で、江戸時代中期とみられる陶磁器片などが見つかっていることから、江戸時代には富士講の講者たちの禊の場だったことが明らかになっています。

慶安3年(1650年)の『富士本宮年中祭礼之次第』に「垢離之後富士丘参詣大宮司殿庶子衆御祓役人正鎰取」(「富士丘」が鈴川の富士塚と推測できます)と記され、また、文久元年(1861年)編纂の『駿河志料』などから、富士山本宮浅間大社の大宮司・富士氏の参拝も明らかになっているので、江戸時代に、富士山信仰の聖地だったことがよくわかります。

現在の富士塚は昭和51年に復元されたもので、高さは5m。
崩壊防止のため地元住民らがコンクリートで固めていますが(人の手が加えられているため、世界文化遺産には登録されていません)、発掘調査で、その下に本来の富士塚があることが判明しています。
塚の頂上には浅間神社(「浅間宮」)の祠が祀られています。

富士市が設定した海抜0mから富士山頂(標高3776m)を目指す全長42kmの登山ルート「富士山登山ルート3776」の出発点にもなっています(対岸の「ふじのくに田子の浦みなと公園」も出発点です)。

                       富士塚案内板より